梅雨や台風の時期になると、屋外に設置された給湯器は雨、湿気、強風、落雷の影響を受けやすくなります。
普段は意識することが少ない設備ですが、排気口まわりに物が置かれていたり、本体の下に水たまりができていたりすると、不具合の原因になることがあります。大雨や台風のあとに突然お湯が出なくなると、入浴や家事に大きな支障が出てしまうでしょう。
この記事では、梅雨・台風前に家庭で確認できる給湯器まわりのチェックポイントと、自己判断で触らず専門業者へ相談したほうがよい症状を紹介します。
屋外設置の給湯器は、建物の外壁やベランダ、共用廊下などに設置されていることが多い機器です。屋外で使うことを前提に作られていますが、雨や風の影響をまったく受けないわけではありません。
特に梅雨から台風シーズンにかけては、強い雨、湿気、飛来物、落雷などが重なりやすくなります。普段から給湯器まわりを確認していない場合、小さな異変に気づかないまま使い続けてしまうこともあります。
気象庁によると、梅雨は春から夏に移る過程で雨が多くなり、日照が少なくなる季節現象です。また、台風は7月から10月にかけて発生・接近・上陸が多くなる傾向があります。梅雨入り前から夏にかけて、屋外設備を一度確認しておくと安心です。
給湯器の点検といっても、家庭でできるのはあくまで目視確認が中心です。カバーを外したり、内部を分解したりする必要はありません。
まずは、給湯器のまわりに危険な状態がないかを確認しましょう。
特に排気口や吸気口のまわりは重要です。物でふさいでしまうと、給湯器が正常に燃焼できなくなる可能性があります。段ボール、植木鉢、掃除道具、自転車カバーなどを給湯器の近くに置いている場合は、移動させておきましょう。
給湯器は、燃焼に必要な空気を取り入れ、燃焼後の排気を外へ出しながら動いています。そのため、排気口や吸気口の前に物があると、空気の流れが悪くなることがあります。
たとえば、台風前に飛ばされないよう荷物を外壁側へ寄せた結果、給湯器の前をふさいでしまうケースがあります。また、ベランダに置いた収納ボックスや植木鉢が、知らないうちに給湯器の近くまで動いていることもあります。
給湯器の周辺には、十分な空間を確保しておきましょう。近くに燃えやすい物を置くことも避けてください。
大雨のあとに、給湯器の下や周囲に水たまりができている場合は注意が必要です。設置場所の排水が悪いと、湿気がこもりやすくなります。長期間その状態が続くと、サビや部品劣化につながることがあります。
また、雨が降っていないのに本体の下が濡れている場合は、給湯器や配管から水漏れしている可能性もあります。水漏れは、機器内部の劣化や配管まわりの不具合で起こることがあります。
水が噴き出している、漏れている量が多い、本体周辺が常に濡れているといった場合は、使用を控えて業者に相談しましょう。
給湯器につながる配管には、カバーや保温材が取り付けられていることがあります。強風や経年劣化によって、これらが外れたり破れたりしていないか確認しましょう。
配管まわりが露出したままになると、雨風や紫外線の影響を受けやすくなります。冬場には凍結リスクにもつながります。配管カバーが大きく外れている場合や、保温材が破れて中の配管が見えている場合は、早めに補修や点検を依頼してください。
梅雨や台風の前後には、給湯器に次のような不調が出ることがあります。
| 症状 | 考えられる原因 | まず確認したいこと |
|---|---|---|
| お湯が出づらい | ガス遮断、給水不良、一時的なエラー、機器の不具合 | 水は出るか、ガスメーターが遮断していないか、リモコンにエラーがないか |
| 温度が安定しない | 給湯器の制御不良、給排気の乱れ、部品劣化 | 設定温度、ガス栓、フィルターの汚れ、使用年数 |
| 異音がする | 燃焼不良、ファンやポンプの不具合、配管まわりの異常 | 音の種類、発生タイミング、エラー表示 |
| 異臭がする | ガス漏れ、焦げ、燃焼不良の可能性 | 使用を止め、換気し、ガス会社や専門業者へ相談 |
| 黒い煙が出る | 不完全燃焼の可能性 | すぐに使用を中止し、専門業者へ相談 |
| ブレーカーが落ちる | 漏電、電気系統の不具合、落雷の影響 | 無理に再通電せず、異臭や焦げ跡があれば点検を依頼 |
雨の日や台風のあとに一時的な不具合が出た場合でも、同じ症状を繰り返すなら注意が必要です。特に、使用年数が8〜10年を超えている給湯器では、経年劣化による不調が表面化している可能性があります。
雷が近くで鳴ったあとに給湯器が動かなくなった場合、落雷による電圧異常やブレーカー作動が関係していることがあります。
まずは、家全体の電気が使えるか、分電盤のブレーカーが落ちていないかを確認してください。リモコンにエラーコードが表示されている場合は、番号を控えておきましょう。業者へ相談するときに、状況を伝えやすくなります。
ただし、焦げ臭いにおいがする、給湯器本体に焦げ跡がある、ブレーカーを上げてもすぐ落ちるといった場合は、無理に通電しないでください。感電や火災につながるおそれがあるため、専門業者に点検を依頼しましょう。
雨や台風が心配でも、自己流の対策はかえって危険になることがあります。特に、次のような対応は避けましょう。
給湯器は、空気を取り入れて排気する必要があります。雨よけのつもりで本体全体を覆ってしまうと、正常な燃焼を妨げる可能性があります。
また、エラー表示が何度も出る場合は、給湯器が異常を知らせている状態です。リセットで一時的に動いても、根本的な原因が解消されていないことがあります。何度も同じエラーが出るときは、使用を控えて相談しましょう。
次のような症状がある場合は、自分で対処しようとせず、専門業者へ相談してください。
日本ガス石油機器工業会では、一般の温水機器の設計上の標準使用期間は、機器によって異なるものの8〜10年に設定されていると案内しています。長く使っている給湯器に異変が出ている場合は、点検や交換も含めて検討しましょう。
台風や大雨のあとにお湯が出なくなった場合は、慌てずに確認できる範囲から見ていきましょう。
このとき、給湯器の内部を開けたり、配線に触れたりしないでください。屋外の本体を確認する場合も、感電や転倒を防ぐため、雨が強い時間帯は避けましょう。
原因がわからない場合や、少しでも危険を感じる場合は、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
給湯器の点検というと、細かく調べなければならないと思う方もいるかもしれません。しかし、家庭で行うべきことは、周囲の状態を目で見て確認することが中心です。
排気口をふさいでいないか、水たまりができていないか、配管カバーが外れていないか、異音や異臭がないか。こうしたポイントを事前に確認しておくだけでも、異変に気づきやすくなります。
一方で、分解や自己流の防水処理は危険です。給湯器はガス、電気、水を扱う設備です。気になる症状があるときは、無理に触らず、専門業者へ相談しましょう。
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