給湯器のウォーターハンマー現象とは

給湯器を使っていると、壁を叩くような「ガン」「ゴン」という音が鳴ることがありますが。それは「ウォーターハンマー現象」と呼ばれるもので、場合によってはトラブルに発展することもあるため適切な対処が欠かせません。そこでここでは、給湯器で起こるウォーターハンマー現象の概要と起こる原因、起きたときの適切な対処法について解説していくので、気になる音が鳴っている場合の参考にして交換などを検討してください。

ウォーターハンマー現象とは

ウォーターハンマー現象とは、給湯器を使っているときにハンマーで叩いたような「ガン」「ゴン」という大きな音が鳴る現象のことです。給湯器の使用中にハンマーで金属を叩いたような音がしていれば、ウォーターハンマー現象だと考えられます。

ウォーターハンマー現象の原因

ウォーターハンマー現象が起きる原因は、主に次の2つです。

急激な水圧の変化

ウォーターハンマー現象は急激な水圧の変化により起こります。水は蛇口に向けて一方方向で流れていますが、急に水の流れを止めると水は行き場をなくしてエネルギーが特定の地点にとどまってしまうのです。たとえばレバー式の水洗を突然閉めたときなどが該当します。すると水道管にかかる圧力が高くなり、振動を発生させることでウォーターハンマー現象が発生することがあります。

水柱分離が起きること

ウォーターハンマー現象が起こるもうひとつの原因が、水柱分離です。水柱分離とは弁が閉じられることでポンプが急に停止し、水道管の中の水柱が分離してしまう現象のことを指します。ポンプが急に停止されると水道管内の圧力が低くなって水柱が分裂しますが、その後、圧力が正常に戻ると水柱が衝突しながらひとつになるため、ウォーターハンマー現象の衝撃音が聞こえる仕組みです。

ウォーターハンマー現象の対処法

ウォーターハンマー現象に対処するためには、次のような方法を試してみてください。

レバー水栓はゆっくりと閉めること

最も手軽なウォーターハンマー現象の対処法は、レバー水栓をゆっくりと閉めることです。ウォターハンマー現象はレバー水栓を突然閉めたことによる水圧の上昇が原因であることもあるため、水の流れを急にせき止めないように意識し、ゆっくりと閉めるようにしてみましょう。

水道の元栓を絞ること

水道の元栓を絞ることも有効な対処法となります。水道の元栓は蛇口から出る水の量を調整する存在です。少し絞ると水道管を流れる水の量が少なくなり、レバー水栓を突然閉めてしまった場合でも、水道管内で起こる水圧の上昇が抑えられます。

水撃防止アイテムを設置すること

ウォーターハンマー現象を防止するためのアイテムを水栓に取り付けるという方法もあります。水撃防止アイテムは一般的に販売されています。給水管に設置するだけでウォーターハンマー現象の抑制に効果的ですが、給湯器によって使えるアイテムは違います。給湯器ごとに対応している水撃防止アイテムを適切に設置できれば、ウォーターハンマー現象抑制への効果が期待できます。